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ホーム > ようこそ知事室へ > 記者会見 > 2023年11月9日(木)

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知事記者会見

2023年11月9日(木)


知事発表項目(山梨と静岡の合作によるかつお節、あいのうた短歌コンテスト受賞作品の決定、世界クラスの資源・人材群、東アジア文化都市2023静岡県進捗状況)
幹事社質問(東アジア文化都市レガシー拠点、リニア中央新幹線関係)
一般質問(リニア中央新幹線関連)
一般質問(リニア中央新幹線関連)
一般質問(リニア中央新幹線関連)
一般質問(リニア中央新幹線関連)
一般質問(リニア中央新幹線関連)
一般質問(逢初川土石流災害公文書関連)

知事発表項目(山梨と静岡の合作によるかつお節、あいのうた短歌コンテスト受賞作品の決定、世界クラスの資源・人材群、東アジア文化都市2023静岡県進捗状況)

(知事)

はい、よろしくお願いします。今日は赤い菊ですね。そして緑色は、ソリダゴというものでございます。

さて発表項目は4点ございます。まず、山梨と静岡の合作による鰹節でございます。ちょっとお見せくださいますか。去る10月25日関東地方知事会議がございました。山梨県の長崎知事さん、隣に座ってられたんですけれども、これはぜひ受取ってくださいと、山梨県と静岡県の合作ですよってことで、これを渡されました。驚きまして、どういうことですかと言いますと、鰹節を作るときにですね、焙乾という、煙でいぶすという工程がございますけれども、焙乾、煙でいぶす、この工程におきまして、山梨県産の薪が使われているということなんですって。これはもう、長崎幸太郎知事によりますと、お湯をかけて、素晴らしいスープだと。薪のおかげだというふうなニュアンスでございました。ともあれですね、この、まさに本県における鰹節の生産にとって、なくてはならないものでございますが、これは要するに、山梨県と静岡県の合作の食品でございます。調味料の原点とも言える、日本独自の食品でございまして、このパネルに示されているような多くの工程を経て、うま味というのが作り出されております。鰹節というのはたんぱく質が高く、また人間に必要な9種類の必須アミノ酸を全て含む栄養豊富な食品です。出汁を取るだけでなくて、ご飯、あるいはサラダにかけたりですね、お好み焼きとかですね、いろいろと普段の食事にちょっとプラスしていただいて、健康維持に役立ててくださるようにお願いしたいとも思います。毎年11月24日、「いいふし」ということでですね、1124、「いいふし」と読めますことから、11月24日は、かつおふしの日と、鰹節の日とされております。鰹節の味と香りを楽しみながらですね、栄養いっぱいで美味しい、静岡県と山梨県の合作の鰹節をお召し上がりいただければと思います。ありがとうございました。実は1つしかいただかなかったので、ずっと10月15日からですね、今日まで、あのままでございました。全然鮮度落ちてないですね。はい。ということでございます。

2つ目の発表項目でございます。第10回あいのうた短歌コンテスト受賞作品が決定いたしました。そしてまた第10回、すなわち10周年記念事業ということになりまして、それを実施いたします。まず第10回あいのうた短歌コンテストの受賞作品が決定いたしました。応募数は3152首ございました。本県をはじめ全国から多くの応募がございました。最優秀賞は、出てますね、一般の部が、福島県の金城沙代さんの作品です。『君が言う「土星くらいおいしい」がきっかけで知る土星のデカさ』という、これに決定いたしましたということです。ジュニアの部は静岡市立服織中学校2年生の鈴木香春さんの作品です。『クローバー君と探したあの時間見つかんなくても最高の思い出』と、かわいい歌ですね。これに決定いたしました。この度10回目の記念の本として、あいのうた短歌集を出版いたします。これまでに寄せられた、なんと3万4000首以上の短歌から、審査員である歌人の俵万智さんと田中章義さんの選考によって、選りすぐりの作品が掲載される本になります。この短歌集につきましては、11月26日にグランシップで開催する、あいのうた10周年記念イベントの際に、私の方から皆さんにお披露目する予定となっております。審査員やゲストのトータルテンボスさんと一緒に、短歌を気軽に楽しめるイベントとなっておりますので、ぜひ多くの方にお越しいただければと存じます。なお、あいのうたに初回から御尽力いただいております俵万智さんにおかれましては、先日、今年の秋の紫綬褒章を、めでたく受章をされました。改めてお祝いを申し上げ、また、これまで県のために尽くしていただきまして、感謝しつつ、御活躍を、さらなる御活躍をお祈り申し上げるものであります。子育てを応援する福祉と、短歌という文学が融合した本県独自の文化であるあいのうたも、ついに10周年を迎え、全国へ発信できる形と相成りました。引き続き社会全体で子供を大切にし、子育ての尊さを共有できる機運の醸成を図っていきたいと思っております。

3つ目の発表項目ですけれども、世界クラスの資源・人材群が150件になりました。北山用水、本宿用水が、世界かんがい施設遺産に登録されたという吉報が舞い込みました。今月4日、インドで開催されました、国際かんがい排水委員会におきまして、富士宮市の北山用水と、長泉町の本宿用水が、歴史的・技術的・社会的価値のあるかんがい施設として、世界かんがい施設遺産に登録されました。これによりまして、本県の世界クラスの資源・人材群は、2013年6月の富士山の世界遺産登録から数えまして150件となりました。現在、11月ですか。この6月で120か月と。7、8、9、10、11月と、125か月で150件ですから、1か月に1件以上のペースだということで。幹事社としてはどんな感想でしょうか。時事さん、感想なしですか。静岡朝日テレビさんはいかがですか。

 

(幹事社)

静岡県出身じゃないので、これだけの世界遺産だったりとか、それに匹敵するようなものがある、いい地だなと思っています。

 

(知事)

すごい数だと思ってます。ええ。もう本当にすごい、これはおそらく富士山のおかげではないかというふうには思うんですけれども、ともかく150件になったと。それはあの、皆さんのお手元にそれ届いてますか。届いてございますので、どうぞ御覧くださいませ。

それからですね、最後でございますけれども、現在、東アジア文化都市2023静岡県を展開中でございますけれども、10月末現在の実績が数字として出ました。9月からコア期間に入っておりますが、数多くのイベントが実施された結果、10月末現在で、認証事業数は937本、来場者数は概算で722万人となっております。11月に入りまして、静岡国際オペラコンクール、大道芸ワールドカップ等々、大きなイベントも行われまして、今後さらに伸びていくことが期待されます。若干付け加えて申し上げますと、目標値は、事業数が500事業でございました。現在は937事業数になってます。来場者数の目標値は360万人でした。それが現在は10月末現在で、722万人となっております。経済効果は目標では100億円ということでございましたけれども、達成確実の見込みであるということで、おそらく半分以上はですね、民間の方たち、地域の方たちによるイベントや、また様々な行事でございます。発表項目は以上であります。




幹事社質問(東アジア文化都市レガシー拠点、リニア中央新幹線関係)

(幹事社)

ありがとうございます。幹事社の静岡朝日テレビです。知事の発表項目について質問のある方はいらっしゃいますでしょうか。いらっしゃらないようですので、幹事社質問に移ろうと思います。大きくは東アジア文化都市関連の知事の発言と、リニアについてお伺いしたいです。まずですが、10月12日に県商工会議所連合会との会談の場で、知事が発言された三島市の東アジア文化都市のレガシー拠点建設の関連で、県議会が閉会中審査を現在行っております。1回目の総務委員会の中では、謝罪や訂正を求めたいという意見があがりました。委員会に出た職員は知事に指摘された内容について報告をするというふうに話していましたが、その後職員からどのようなフィードバックがありましたでしょうか。また知事として謝罪や訂正をする必要があると考えていらっしゃるのか、今のお考えをお聞かせください。

 

(知事)

はい。これ今、閉会中審査(正しくは、「閉会中調査」)でございますので、私からコメントすることは控えさせていただきたいと思います。ただ報告につきましては、その委員会に出ている村松部長、京極部長、石川部長などから、その都度報告を受けております。以上です。

 

(幹事社)

具体的な報告の内容というのは、教えていただけないでしょうか。

 

(知事)

大体翌日に報告いただいてるんですけども、前日の委員会の概要についての御説明です。私の方からそれについて意見を言うことはありません。

 

(幹事社)

わかりました。ありがとうございます。ただいまの幹事社質問に関して質問のある社はいらっしゃいますでしょうか。いらっしゃらないようですので、次の質問に移りたいと思います。リニアに関してです。JR東海は、東電と田代ダム案の取水抑制案について協議を進め、先日、実施可能な案がまとまったと発表しました。JR東海が事務局を務める県に対して、了解を求めるような文書を送ったということですが、これについて3点お伺いします。1点目が、現時点の進捗と、あと2点目が、県としてこの文書についてどのように捉えていらっしゃるかということ、あとそして3点目が、大井川利水関係協議会の了解を得ることができれば田代ダム案の合意に大きく近づくことになりますが、了解のためには何が必要だとお考えでしょうか。

 

(知事)

はい。まず第1点目ですけれども、現在、大井川利水関係協議会としての意見を取りまとめるために、会議の開催方法などを含めて、事務方で調整しているところです。速やかに会員の皆様の御意向を確認し、JR東海に回答できるように進めてまいります。2つ目でございますが、田代ダムの取水抑制案は、昨年4月に、地質構造・水資源専門部会におきましてJR東海から実施可能な案として提案されました。ところが、提案から1年半を要して、ようやく実施案が示されたという印象であります。ですから、御提案が十分に練られた形でなされなかったという印象を持っております。県としましては、協議会の会員の意向や、専門部会委員の意見を踏まえまして、判断してまいります。それから3点目ですけれども、流域の首長さんがおおむね異論はないと発言されていると報道されておりまして、そのことは承知しておりますけれども、大井川利水関係協議会として了解するためには、全ての会員の了解が必要であります。実施案には、検討中の事項も含まれておりますので、会員の皆様がこうした点をどのように判断されるのか、御意向を確認したいと考えております。以上であります。

 

(幹事社)

ありがとうございます。リニアに関してもう1点ですね、幹事社の方から追加でお伺いします。一昨日、国の有識者会議が終了しました。報告書の取りまとめを行うとして方向性がまとまりましたが、一方で会議と県との温度差があるかと思います。県としての受けとめを教えてください。

 

(知事)

はい。現在、有識者会議でまとめようとされている報告書は環境保全の取り組みの進め方の、大枠を示しているだけというように受けとめております。当初の目的であった、JR東海に対する具体的な助言あるいは指導まで踏み込まれていないということでございます。県としましては、今後も議論が必要な課題が残されていると認識しております。とはいえ、有識者会議は、中村座長はじめ、委員の皆様、昨年6月から14回にも及ぶ熱心な議論をしていただきまして、そのことにつきましては、まずは、ありがたく感謝したいと思っております。その都度、県の方からも意見を出しましたけれども、この県の出した意見書、質問書等につきまして、この有識者会議の委員の方から、本県、静岡県が提出した意見書について、大変完成度が高く、理論的に論破できないような、優れた意見であるという、そういう評価もいただいておりまして、有識者会議でも、本県の懸念している課題が共有されたというふうに思っているところであります。ともあれ、われわれは、今後も議論が必要な課題が残されていると認識しておりまして、十分な議論がなされないまま、取りまとめられようとしていることについては、非常に残念に思っております。大切なことは、南アルプスの生態系を保全するというのは、国策です。これは国立公園ですから。それからまた、南アルプスの生態系を保全するというのは国際的な責任です。なぜならこれは、ユネスコの、いわゆるエコパーク、バイオスフィアリザーブとして登録されているものであるからです。ですから、国際的な公約ともいえる、この南アルプスの生態系、また、国策であることが明確な国立公園ということに照らしますと、この南アルプスの生態系の影響について、われわれが国とともに深い懸念を持っていると、心配をしているということを申し添えておかねばなりませんので、ですから、この県民、また南アルプスを愛する全ての人々に安心できるようなですね、そういう報告書になりますように期待しております。

 

(幹事社)

ありがとうございます。ごめんなさい、残された議論する点っていうのは、具体的に、知事、どういったところにあると思っておりますでしょうか。

 

(知事)

そうですね、たくさんありますけれども、例えばですね、工事着手前の生態系の状況を正確に把握するべきであると。あるいは工事による、水が減りますね、生息環境の変化の影響で、何がどういう影響を受け、どういう事態が生じるリスクがあるかについて、明確化を求めてるんでありますけれども、それが全くなされていないということでございます。

 

(幹事社)

わかりました。ありがとうございます。幹事社からは以上です。今の質問に対して、質問のある社はいらっしゃいますでしょうか。中日さんお願いします。




一般質問(リニア中央新幹線関連)

(記者)

すみません、中日新聞です。よろしくお願いします。田代ダム案について、ちょっとお伺いしたいんですが、利水協の方で、これ合意が取り付けられると、水問題について、水資源の問題について、大筋で、もう道筋がついてくるかなとは思うんですけど、知事はどのような認識を持ってらっしゃいますでしょうか。

 

(知事)

水資源を確保するというのが、最も重要な目的ですね。それで、私どもは掘削中に出る水は、全量を戻すということを求めてまいりました。それが今度の田代ダムの取水抑制案というのは、それとは違います。掘削中に出る水は、半永久的、いや恒久的にですね、失われます。ですから、掘削中に出る水を戻すということではない。掘削中に出る水は全部、山梨県側に流出させるということが前提で、その流れた分を、取水抑制で戻すということですね。ですから、生態系、水資源にですね、影響が全くないというふうには思っておりませんで、利水関係協議会の首長さんの中にも、大筋ではですね、田代ダムに取られている水が戻ってくるということについては、反対する人はいません。一滴の水も返さないと、血の一滴だと、東電もおっしゃってたわけですから、それが戻ってくるということですので、これは大変ありがたいと思いますが、実は一方で、掘削中10か月というふうに数字を出されておりますけれども、その間ですね、最も破砕帯として水が滞留していると、そこのところにこのトンネルを掘ると、その水は全部外に流すということでございますので、これによって水資源に影響がない、生態系に影響がないということは、極めて蓋然性としてはですね、低いと。だからですね、強い懸念を持っております。ですから、首長さんの中にもですね、懸念を表明されてる方がいますね。ただにまた、量だけではなくて、水質の問題があります。水脈が変わります。そしてまたトンネルを掘ると濁水が出ますから、そうしたものの処理も含めてですけれども、水質が変わるということがありますので、懸念を表明されてる方と、これ吉田町の田村町長さんだったと思いますけども、いかにもよく物を考える人だなと思いまして、懸念を共有しております。さらにですね、一応、いわゆる水利権の問題ですね。当初この案が出されたときに、辻町長、早川町長が補償してもらおうと。これは電源立地によって交付金が出ますので、発電量が減りますので、取水が抑制される分減りますので、その分を補償してもらうとおっしゃって、当時の金子社長は補償するとおっしゃったわけですね。ですから、通常考えれば、これは水利権の目的外使用というふうにとられます。しかし国交省の方ではですね、そうではない、目的外使用に当たりませんよという説明をされております。しかしこれ非常にグレーであるなというふうに私は思っております。

 

(記者)

確認なんですけど、先ほどの知事、説明の中で、水が永久的・恒久的に失われるとおっしゃっていましたが、その後10か月と限られる期間という御認識もされてるようなんですが、恒久的・永久的に失われるというのは、どのことを指しておっしゃっている。

 

(知事)

これはトンネル掘ったら水が全部下流に流れるじゃないですか。トンネルを掘ったときにトンネルの、その穴からですね、山梨県側に水が流されていくわけです。この水を戻すわけじゃありませんからね。田代ダムの上流にある、その表流水から、今、大体7割から8割ぐらい、山梨県側に大きな土管でですね、流されてるわけですけども、その分を抑制するって言ってるだけで、これはトンネルの水と同じものではありません。

 

(記者)

同じものではない、そうですね、知事、議会の答弁で、ポイントは水の利用に影響を与えないことだ、水資源ですね、という御答弁されていたかなと思うんですけど、それがトンネルから出たその水を直接戻すという、その直接戻すということではなくても、影響が出ないのであれば、そこはクリアできるんじゃないでしょうか。

 

(知事)

そういうことなんですけれども、どういう影響が出るかわからないわけですね。ですからその懸念を持ってるということを申し上げてるわけです。ですから利水、この大井川の水に、生活や産業を依存されてる方にとっては、水の問題は死活の問題です。その水で、これまでの問題は、田代ダムに取られてる水を、長い期間交渉しながら、どれだけ大井川に流し、田代ダムの方に、どれだけ流し、季節ごとにどれだけ取るかということを決めてきたわけですね。非常に厳格な交渉の数字です。これをいじるってわけですね。それで戻ってくるわけです。こちらに。それは、これは喜ばない人はいないでしょう。全員が歓喜の声に近い歓迎を表明したわけです。しかしこれはですね、よく読めば、掘削中の水は、トンネルからどんどん出てきます。これはいわば水がめですから、それはこういうふうに持ってきますから、山梨県側の方にですね。流れ出て戻ってこない、永久的に戻ってこないということです。

 

(記者)

永久的に戻ってこないとおっしゃったんですけど、10か月間だと思うんですけど、導水路が繋がった後は、導水路を通って戻ってくるので、そこが山梨県と長野県側から掘るところが繋がるまでの10か月と見込まれる期間に、山梨県側に流出して、さらに言うとそれは300から500万tでしたか、大井川の年間流量の0.数%だというお話が、中間報告での議論だったかなとは思うんですけど、その永久的・恒久的に失われるというのは、ちょっと私は理解できないんですけど、どういう。

 

(知事)

掘ってですね、破砕帯であることがわかってるわけですね。ほぼ1km部分、山梨県側からまた静岡県側まで1kmですね、破砕帯で、そこは山梨工区になってるわけです。ともあれ、ちょうど県境のところはですね、破砕帯だってことは、JR東海さんも、地質学者も知ってます。破砕帯というのは水が滞留してるところですね。その水はですね、先進ボーリングなり、本格的なボーリングによってですね、濁流として出てくるわけです。ですから、それに溺れないように、上から掘っていくと、一気に濁流が出てくる場合がありますから、これはあの、極めて危険なので、下から掘っていくわけですね。そのときに出る水はですね、大井川に戻るんではありませんで、これは全て、山梨県側に、10か月ではありますけれども、出ていくと。しかしそこの10か月に掘るとされているところは、破砕帯であり、水が滞留しているところであるということをやっぱり認識しておく必要がありますね。そういう水はもう戻ってきません。今度、戻すというのはですね、これは戻すためには、工事をしなくちゃいけないでしょ。したがって、工事用のトンネルを5km掘ると。それから導水路トンネルもですね、11.4km掘るということです。それから斜坑をですね、2つ掘ると。それから本坑と斜坑を一緒に掘り進めますから、これをほぼ10kmずつ、20km掘ると。したがって全体で40km以上になるわけですね。そういうものを前提にして、初めて戻せるわけです。そうすると土も出ますし、濁流も出ると。濁流をどうして戻すんですかと。記者さんは量のことだけ言ってますけれども、濁流をですね、そのまま導水路トンネルで流せば、大井川の水は汚れるじゃないですか。だからそれは当然、処理をして流すでしょう。化学的処理をするわけですね。そうすると水質が変わりますね、そうした問題が全部関連してくるわけです。ですからですね、流量だけ言ってられると、何かあの、それで全てが解決したかのごとく言われてるのは、全く誤りです。

 

(記者)

知事がおっしゃってる懸念について、今のところお伺いすると、水質だとか水量の問題でもあるのかもしれないですけど、水の利用という、中下流域での、流域の住民が使う利用というよりかは、南アルプスの生態系への影響のことをおっしゃっている。

 

(知事)

両方ですよ。

 

(記者)

両方。

 

(知事)

両方です。ですから、われわれが有識者会議に求めたのはですね、流量、水質、生態系、それから土捨て場ですね、それから監視体制、そうしたもの全部合わせて47項目ですから。そのうちの最初にですね、最初の有識者会議は、流量の問題についてだけ議論されたわけです。だから今度は委員を変えて、生態系の有識者会議に関わった新しい委員が、今のこの委員会(正しくは、「会議」)において16回(正しくは、「14回」)検討したことをまとめようとされてるわけで。

 

(記者)

私がお伺いしたのは、水資源の問題については道筋がある程度つくんじゃないですかというお伺いをしたんですが。

 

(知事)

水資源に影響があるであろうという懸念を持ってます。私は。

 

(記者)

まだ持っていらっしゃる。

 

(知事)

持ってます。

 

(記者)

有識者会議で結論が出た今も持ってらっしゃる。

 

(知事)

いえ、有識者会議で、最初の有識者会議ですね、水資源に係る有識者会議でも、全量戻しというのは、掘削中に出る水を戻すことであると。その全量を戻すことであると。それがその全量の量だけが、掘削中に出る水が出てしまうわけです。外に。しかしそれに匹敵する同量を、田代ダムに、取られる水の、出口のところで抑制して、大井川の方に流すっていう案ですからね。ですから、われわれが求めている掘削中の全量戻しとは違うわけですね。しかし、にも関わらず、取られてきた、この取水口から取られてきた大井川の水が取られなくなって、部分的とはいえ、戻されるということについてはですね、水の戦いは水を獲得するための戦いですから、それが戻ってくるということで、皆さんが歓迎されていると。その意味ではですね、私も、彼らの気持ちをよくわかっております。

 

(記者)

いろいろ聞きたいんですけど、長くなってしまったのでこの辺で。




一般質問(リニア中央新幹線関連)

(知事)

はい。

 

(幹事社)

その他、リニア関連の質問いかがでしょうか。すみません、もう1点静岡朝日テレビからお伺いしたいんですが、御存知かと思うんですけれども6日に静岡県以外の、リニアの沿線4県の知事が岸田首相のもとを訪ねて地域振興に関する要望をした際に、総理から4県の知事に対して「関係自治体などにも働きかけをお願いしたい」というような、そんな発言がありました。これが静岡県のことを指しているのではという見方もできると思うんですが、知事はこの発言をどのように受けとめていらっしゃいますでしょうか。

 

(知事)

これは自民党のですね、公約になってるわけですね。東京から名古屋を経て、大阪までと。また今、大阪と名古屋の間の環境影響評価やなんかについてもやっておられますから、そうした10の、10でしょうか、東京、神奈川、山梨、長野、岐阜、愛知、三重、奈良、大阪ですね。それに私どもが入りまして10になります。ですから、そういう自治体全体がこの件に関心があるわけです。

 

(幹事社)

ありがとうございます。それではその他リニアの質問は。

 

(記者)

すいません、テレビ静岡です。まず田代ダム案についてなんですけれども、これ利水協議会メンバーに意向確認しているということなんですけれども、JRからは反対する首長は、自治体はなかったという発言がありますが、事務局の県として、例えば、利水協がおおむね了承された場合、もうそれをもってJR側に返すのか、それとも県の方で何かしら懸念があるようだったら、例えば県の専門部会にかけるようなことなんていうのも想定されてるんでしょうか。

 

(知事)

目下のところは利水関係協議会の皆様方の御意向をですね、しっかり確かめるということに尽きます。さしあたって、専門部会の開催は、これに関連してですね、一応検討に値するといいますか、おおむね了承されてると、専門部会の方でも、と私も承知しておりますので、目下のところは正確に全ての方々の御意見をまとめて、そしてJR東海の方にお返しするというふうに、それに私は従いたいと思っています。

 

(記者)

ちなみに川勝知事御自身は、実施可能な案としてまとめられた1週間単位で取水抑制をする等のですね案についてはどのようにお考えでしょうか。

 

(知事)

いかに東電が、JR東海にですね、厳しく迫ったかということの証だなと見ております。

 

(記者)

具体的には、もう少し具体的に。

 

(知事)

1週間ごとにするなどというのはですね、よほど議論しないと、両方が合意できないんじゃないですか。

 

(記者)

そうすると具体的な方法については知事の方もある程度一定の評価をしたいということでしょうか。

 

(知事)

そうですね、東京電力が認めたということはですね、これが水利権にも関わらないと、水利権については、利水協議会の方からは一切問題提起しない等々、いろいろと条件を出されて、そうした中で、余計に取られるのは困るということでですね、1週間ごとにいちいちチェックするというところまでこられたんでありますから、はっきり言うとJR東海がいかに準備不足で昨年の4月にこの発言をしたのかと、私はひょっとするとその責任はですね、記者会見でも言われた現在の金子社長にあると。ここまで遅らせたのは、まさに準備不足で、東京電力の管理されている水利権を持っている田代ダムの水を戻すと言われたわけですから、ようやくこれが交渉に入ったわけですのでね、いかに準備不足であったかと。そのためにどれほど振り回されたかということもあります。それゆえに、やはりその責任は痛感していただきたいと。しかもこの間の遅れはですね、JR東海御自身にあるわけですから、それをどこかの県にですね、なすりつけるような発言を一貫してなさってこられておりますけれども、われわれは誠にそれを遺憾であると思っております。

 

(記者)

すいません、もう1点、報告書案に、生態系の報告書案についてなんですけれども、今後、国交省の方で取りまとめ、公表される予定だと思うんですが、その間に県としてもう一度意見書等を出すのか、今後の対応についてどうされますでしょうか。

 

(知事)

私の印象ではですね、有識者会議はもうあと数回でですね、閉じたいという御意向だなと思っております。しかし、この有識者会議の位置づけは、もう当初からはっきりしておりまして、専門部会で議論してる案を、国の有識者会議で議論していただき、それを今度は専門部会に持ち帰って、そしてまたJR東海さんと公開の場で議論をし、そして理解を、住民関係者に得て、そして初めてこの有識者会議の議論も活かされるということですから、有識者会議の議論は尊重いたしますけれども、それに従うということを一度も言ったことはありません。尊重はしていますが。

 

(記者)

今の報告書だと県は納得されてないと思うんですけども、そうすると、もうこの方向性で報告書がまとめられたとすると、県としては従わないということなんでしょうか。

 

(知事)

いいえ、残されている課題がいくつかありますから、それを議論するということであります。

 

(記者)

あとすみません、先ほどちょっと中日さんの質問に対する回答がちょっとよくわからなかったんですけれども、掘削中に出る水より田代ダムで取水抑制した方が、例えば水質的には良いと思われるんですけれども、その辺は何かその水質の問題とかっていう話もあったりとか、先ほど全量戻しは、田代ダムの全量戻しというのはわれわれが言う掘削中の全量戻しとは違うという、ちょっと理解できない発言もあったんですけれども、その2点について改めて。

 

(知事)

水質はもちろん大井川の上流、二俣川とですね、二俣川、つまり東俣川と西俣川の合わされるところ、現場見たらすぐわかりますけど、実に清冽な水です。それが戻ってくるのでありますから、水質上全く問題ないと思いますね。しかし掘削中の水ってのはやがて、仮にですね、導水路トンネルが掘られて戻ってくるわけですけれども、これはですね、水質上極めて大きな問題が出てくるでしょう。ですからこれも含めて、きちっと水の資源が守られますかということで47項目をまとめたわけですね。ですから大井川の上流の水は綺麗で、その水が山梨県側に流れて、そこで発電されて、それが富士川に流れてしまってるわけです。これは大井川に永久に戻ってきません。これを戻すために、いろいろと先人は、また現在の関係者は苦労してきたわけですね。それが戻ってくる可能性が今出てきているということで歓迎するということで、水質上も問題ないということです。

 

(記者)

わかりました。




一般質問(リニア中央新幹線関連)

(幹事社)

その他いかがでしょうか。

 

(記者)

すいません、朝日新聞です。今の質問に関連してなんですが、知事の答弁を伺うと今回のB案、実施可能な案として利水協が了解した場合ですね、あくまでこれは水資源全体を解決する問題ではなくて、あくまで流量を解決する問題でしかないと。だからいわゆる水資源の解決を求められて、JR側がB案を出してきて、具体的な案をまた提示してきたわけですけど、B案がいいからといって水資源全体を解決する策にはなってない、策としては認めないっていうことですかね。

 

(知事)

これは流量に関しましては、失われるわけですね、掘削すると。それに応じた分を、1週間に1回チェックしながら、戻していくという。1週間分掘ると、その水は永久に持ってきません。その流れた分の同じ量をですね、大井川の上流で取水を抑制して大井川に流して、流すという案ですね。しかし、10か月掘ればですね、10か月分、流れた水は戻ってきませんので、それは水資源に影響ないというふうに断言するのは難しいと私は思っています。量に関しては戻ってくるということですね。

 

(記者)

そうしますと、知事の4期目の任期が1年半ありまして、前回選挙の時には、この水資源の問題を解決をするという形の公約を謳われたかと思うんですが、このあと残り1年半の間に、この問題、特に今の水資源の問題、これを解決する時間的な、スケジュール的に、その可能性はどうなんでしょうか。

 

(知事)

これは意思決定者次第ですね。機械的に何分かかるとか、何時間かかるかっていう話じゃありませんので。この大きな問題を国策という観点からどのように解決するかということでございまして、それの解決策を出された方が、今いませんね。ただ、決まったことを実行するとおっしゃってるだけじゃないでしょうか。

 

(記者)

すいません、最後にちょっと本筋ずれてしまうんですが、空港新駅の問題ですね。従前から国の小委員会で必要性の言及があったり、あと県の独自の調査でもってその建設の可能性はあるんだという見解を示されてますけども、事業者が全く答えようとしてないという現状があると思います。で、昨年山梨県知事がですね、リニア開通後の広域的な交通体系を示そうということで研究会を立ち上げたと思うんですが、伺うとまだあんまり具体的な話が見えてなくて、かつ空港新駅についての各論的な議論が進んでないように思ってます。今後、例えば水資源の問題とか環境保全の問題、専門部会で議論が進んでいって、知事が最終的に許認可権者として、了とする場合ですね、改めてこの空港新駅の問題、新たな論点として、知事が、引き合いに出すということはないのかどうか、このあたり改めて確認していいですか。

 

(知事)

私がこの点を出したというよりもですね、2011年におまとめになられた交通政策審議会小委員会ですね、ここで、新駅の可能性が謳われているわけです。そしてそれをまとめられたのは家田先生でございました。家田先生から、そこに具体的な名前は書いてないけれども、あれは空港新駅のことでありますということでですね、これはあの、リニアができれば、そういうことが可能だという、それが謳われているわけですね。ですからしかし、できるかどうかというのは、技術的に、確かめねばなりません。ですから、私はできるかどうかの調査をしたわけです。そういうことで予算をお認めいただいて、技術的に可能であると。引込み線を持った熱海駅風ではなくて、静岡駅のようにですね、待ち合わせが可能な駅を、あそこに作ることができるという、そういう結果を技術者から聞いております。それを今、出すかどうかってことですけども、今はですね、あそこの水は牧之原の大地の上にありますから、大井川の水を使ってるわけですね。大井川の水が、流量も、あるいは水質も等々含めて、問題が出てきますとですね、空港そのものが干上がる可能性も全然ないとは言えないということでございますから、まず南アルプスに依拠する空港ですから、ですから水をですね、御する空港ですので、南アルプスの水資源の問題を解決するということがまず最初だということです。交換条件などというようなことを巷で言う人いますけど、そんなことありません。

 

(記者)

すいません、静岡第一テレビと申します、よろしくお願いします。リニア新幹線を巡る全体的なことになってしまうんですが、今回のこの田代ダム案の具体案であったりとか、有識者会議の報告書の案の発表だったりっていうのは、前進なのか、そうでもないのか、知事はどのようにお感じになられてるでしょうか。

 

(知事)

この時間的な経過もあります。2011年にそういうルートが決定いたしまして、水の問題が重要だということを環境大臣意見、あるいは交通大臣、国交大臣意見で出まして、そして十分に環境影響評価に書かれていないってことがわかりまして、それで専門部会を立ち上げたわけですね。そして、その専門部会におけるJR東海さんの対応、これはなかなか資料が出てこないということもありました。そしてついに国が乗り出すことにもなりました。そこで、このわれわれが足を引っ張ってるのではなくてですね、今回の田代ダム案に典型的にあらわれておりますようにですね、社長あるいは担当部長、副社長が、まるで明日からでも解決できるかのように、田代ダムの水の抑制を提案されたわけじゃありませんか。東電の了解なしに。それに1年半かかっているわけですね。誰が遅らせてるんですか。ですからですね、あの、かかるべき時間をかけてるわけです。ちなみにこの静岡県は2011年ぐらいからですね、ここを通るという話になりまして、皆驚いてたわけですね。それ以前は40年間ぐらい、期成同盟会ってのは1970年代から作られてますから。沿線のところはですね、各県にひと駅を作れとか、その駅はJR東海が負担しろとか、そういうことしてたのに、私達は全く無縁だったじゃないですか。その間にいろいろな調査がなされているわけです。具体的なルートを決めると。その時に一度としてですね、静岡県を通るという案をですね、私は国土審議会の委員をずっと務めておりましたが、聞いたことがありません。

ですから、突然出てきた案が、2010年に出てきたというふうに私は理解しておりますが、亡くなられた葛西さんの英断でお決めになったんであるというふうに思っておりますけれども、十分にですね、今やってるような調査をしないまま、ルートを決めたと。しかも民間会社ですから、経営の自由と投資の自主性を貫徹すると国土政策審議会、ごめんなさい、交通政策審議会小委員会で、見栄を切ってらっしゃるわけですね。口出すなってわけですね。それを国交大臣が認可されたわけです。で、今われわれは、JR東海と、本当にこれ、南アルプスの保全ができるんですか、これ国策ですよと、あるいは国際公約ですよ、できるんですかと問い掛けてるわけです。まともな答えが返ってきてないというのが現状です。

 

(記者)

今の話、時間が少しかかっているというところあると思うんですが、知事としてはそれほど大きな前進とは捉えていないということでしょうか。

 

(知事)

その間にですね、名古屋駅の駅、品川駅の駅、あるいは相模原の駅、橋本ですね、私見に行きました。それからあるいは中津川の駅、等々ですね、見学いたしまして、したがって着実にそういうところに工事が進んでいるということは、現実を見て知っております。

 

(記者)

わかりました。

 

(幹事社)

その他リニアに関していかがでしょうか。




一般質問(リニア中央新幹線関連)

(記者)

すいません、ちょっと議論が行ったり来たりしてるようなので、その辺の確認なんですけれども、1つ目が先ほどの田代ダム案に関して、水資源のお話でまだ問題があるというような御回答があったんですけれども。

 

(知事)

懸念があると。

 

(記者)

懸念があるっていうのがあったんすけど、そもそも2021年の中間報告が取りまとめられた際に、水資源というのは、あくまで国有識者会議での議論は流量の話に対する中間報告だったと思うんですが、今回、いわゆる、先ほど濁流の話とかもありましたけれども、懸念があるというのは環境面に対する懸念なんですかね。流量に関しては、田代ダム案に関して、県としての認識はOKになるということで間違いないですか。

 

(知事)

これ、掘れば生態系に影響出ますからね。ただ量についてだけ議論されたわけです、最初の有識者会議は。そして掘削して出る水の全量を戻すというのがですね、上手にその全量分を、出てしまったものと同量、これを全量として、上流で取るとおっしゃったんですが、出てしまうってことはトンネルを掘るということですから、トンネルを掘れば生態系にも影響出てくるでしょう。ですから、その戻ってくる水はですね、綺麗な水でしょうけれども、生態系の影響がでますね。そういう懸念は47項目に入っておりますから、ですからそれもあわせて、今、生態系の議論をされてるだけにですね、懸念として申し上げてると。実際上、森本部長を通じて言っておりますのは、具体的な生態系に関わる、この論点はどうですかあの論点はどうですかということを言っているわけで、これ大変強い懸念がですね、示されているということです。

 

(記者)

つまり田代ダム案への、その知事の言う懸念というのは自然環境、生物多様性への影響ということになるんですか。

 

(知事)

とりあえずですね、1週間ごとにやっていかれるということですから、皆さんとりあえずこれやってくださいとおっしゃってるので、その全体の意見に対して異を唱える必要はありませんで、とりあえず順番にやっていけばいいと。どんな問題が出てくるかは、ひょっとするとですね、途中で気が付かれる場合も出てくるでしょう。

 

(記者)

わかりました。あともう1個が、先ほどの報告書案に関して確か朝日新聞さんも質問されてたと思うんですけど、おそらく国交省の事務局は明言はしてなかったんですが、国有識者会議に関しては、前回がおそらく終わりだとは思うんですけれども、今後開かれなかった場合っていうのは、要するにまた県として意見書などを出される御予定なんですかね。

 

(知事)

意見書は大臣に出したいですね。

 

(記者)

大臣に。

 

(知事)

ええ。

 

(記者)

国交大臣に出される。

 

(知事)

環境大臣に。

 

(記者)

環境大臣に出されますか。そうすると国有識者会議があれで終わって中村座長が報告書を取りまとめた場合には、県としての懸念を環境大臣に伝える。

 

(知事)

他にどこにありますか。

 

(記者)

事務局の国交省とか。

 

(知事)

国交省は当然のことですね。こちらの意見をすでに出してるわけですから。今回の最終取りまとめ案の大枠が示されて、これに対して厳しい意見を出してるわけです。環境大臣はオブザーバーとしていらっしゃるだけなのでですね、全く見解がわからない。しかも南アルプスの自然を守ることは環境行政の使命であるというふうに大臣意見として出ているわけですね。これを守れますかということは聞くに値するんじゃないでしょうか。

 

(記者)

環境大臣には、例えば新たな枠組みの会議体であったりとか、どういったものを求められる。

 

(知事)

いいえ、どのように考えてらっしゃるのか見えないのでですね、意見をお聞きしたいということです。オブザーバーとして出てられたんですから。

 

(記者)

これまでは、県は環境省に対して、環境大臣に対して意見書など出されてなかった。

 

(知事)

いいえ、出してます、送ってます。国交大臣に対して、鉄道局に対して出してる意見はそのコピーを、オブザーバーとして来ている方にも届いてるはずなので、環境省にも出してはおります。ただ返事はありません。

 

(記者)

わかりましたありがとうございます。それともう1点、その環境の部分で伺いたいんですけれども、南アルプスの、いわゆる静岡工区のエリアですね、ユネスコパークだと、核心エリアから移行エリアまで3段階わかれてると思うんですが、そもそもあそこは県有地ではなく私有地というか、会社が持ってる土地だと思うんですが、とするとそこでの会社の経済活動も行われていると思いまして、JR東海にはこのように国有識者会議や専門部会で強く言ってらっしゃると思うんですが、あそこでは当然、紙を作るために木を切ったり橋を架けたり、ダンプが通ったりいろいろやってると思うんですけれども、あそこで経済活動をする他の企業とかにも、県として何か意見を言ったりとかされてるんですか。

 

(知事)

いいえ、今、社長さん変わられましたね。今2人目の方ですけれども、見に行くたびに御一緒しておりますのでね。インフォーマルな形ですけれども意見交換をしております。彼らにしては、観光のために活かしたいということで、あそこの、何ダムだっけ。畑薙ダムね。畑薙ダムからずっと非常に危ない道ですね。このV字型の中を20kmぐらいいかないと、二軒小屋に行けないじゃないですか。

だからそこのところは、よくパンクいたしますからね、道をちゃんと整えてくださいということを言ってられて、私はその味方をしておりました。そしてその道は従前に比べると本当に良くなったと思いますね。その辺ところはJR東海さん、誠実に地権者に対して応えられていると。もちろん市が管理してるんですけども、応えられてると思っております。

 

(記者)

わかりました。先ほど田代ダム案に関する水資源の懸念のところで、環境面への懸念を示されてらっしゃったと思うんですけれども、観光客流入であったりですとか、そういったことがあれば、トンネル掘るよりも、おそらく影響が大きそうではあると思うんですが、その点はいかがですか。

 

(知事)

ともかく遠いんですよ。ですからですね、三ツ峰落合線を通るのか、市道閑蔵線を通るのかってことになりますけれども、そう簡単に観光客も椹島なり、あるいは二軒小屋にですね、入れないですね。ですから、ほとんど南アルプスについて知らない人が多いんじゃないかという印象すらあります。ですから、いきなりですね、交通の便が悪いので、そんなに観光客が突然来るというふうなことはちょっと想定しにくいですね。仮に一度、市道閑蔵線でもですね、元々これはJR東海さんがそれを求められたわけですけど、できればいきなり井川のところに入れますから、閑蔵駅から閑蔵駅というのは、川根本町ですけれども、そこからですね、ここで静岡市になるわけですね、山の中は。そこを2.5キロ掘れば、井川の村に出るわけです。それを考えられたみたいですが、そうするとずっと片側2車線ですから、そこから2.5キロのトンネルを出れば、井川の集落に出るということで、そうなるとですね、観光客が増えるかもしれませんね。今それ、手付かずの状態で三ツ峰落合線という、その中の一部を5kmのトンネルを掘るということを、前の静岡市長さんと金子社長さんがですね、2016年だったでしょうかね、合意されて、私の知ってるところまだ1cmも掘られてないんじゃないでしょうか。だから観光客が行くのはなかなか厳しいですよ。

 

(記者)

わかりました。ちょっと長くなりましたが、ありがとうございます。

 

(幹事社)

他はいかがでしょうか。




一般質問(リニア中央新幹線関連)

(記者)

静岡新聞と申します。すみません、ちょっと話が戻って恐縮なんですけども、知事の割と冒頭の方の発言で、山梨県の早川町の辻町長がですね、この案が、田代ダム案の関係で、電源立地交付金が、発電量が減ることで、交付金が減少すれば、それをJR東海の当時の金子社長が補償する発言をしたっていうことについては水利権の目的外使用と捉えるっていうふうにおっしゃって、知事が先ほど。しかし、国土交通省の方では、これは目的外使用に当たらないと言っていて、グレーであると思ってるっておっしゃったんですけど、グレーであるっていうのは、これは誰が誰に対して、グレーとおっしゃってるのでしょうか。

 

(知事)

国交省の見解に対してグレーであると思っております。

 

(記者)

その知事は、この一連の、何ですか、お金のやりとりというか電源立地交付金が減ることについて、JR東海が保証するっていうことについては、これは水利権の目的外使用に当たるっていうふうに捉えてらっしゃるっていう。

 

(知事)

そういうふうに国交省が言っています。

 

(記者)

それを、国交省は目的外使用が当たらないって言ってると思うんですけど。

 

(知事)

目的外使用には当たらないって言ってるわけですね。

 

(記者)

でも知事は目的外使用に当たると。

 

(知事)

当たる可能性があるのではないかと。お金が動くわけですから、補償金が。それにも関わらず、これは目的外使用ではないというふうに国交省はおっしゃってるわけですね。その理屈は通るか通らないのか、私のような素人にはちょっとすっとは落ちないです。

 

(記者)

そうするとこの金銭のやりとりというか、この行動が目的外使用に当たると知事が思ってらっしゃるとすると、あの当然ながら、JR東海が取水抑制をお願いした分を金銭的に東電に対して補償するっていう行為についても、目的外使用に当たるっていうふうに、知事の理屈から言う思われると思うんですけど。

 

(知事)

断定してません。懸念があると。今日は僕の信頼する天野くんが来てる。君、何か意見がありますか、この点について。

 

(天野経営管理部参事)

経営管理部参事の天野でございます。水利権の問題はですね、当初から話がありまして、ちょっと私も今、いきなりの御指名でちょっとあれなんですけども。皆さんも御存知の通り、自然流下で河川の水を流すときは、別に水利権に関わらない話ですね。ですからそこは問題ありませんよと言ってるんですね。しかしながら、ずっと県がというよりも、どちらの新聞社でしたが、あの大学の先生が、これに対価を払うと、水利権のですね売買に当たる可能性があるという、そういう記事を書かれた、大学の先生はそういうふうにおっしゃってるんすね。ですから、今言われたように、自然流下の場合はいいんですけれども、そうじゃなくて、例えば、許可水利権に食い込むような話になったときに対価を払うことがどうかっていうような意味合いにとりました。私は。そうすると、それはどういう場合と言われても、ちょっと県でなかなかお答えできなくて、そこはやっぱり専門家の先生方がその制度を作ったときに、これは法律上大丈夫なのかっていう判断する場に行くんかなと。御懸念はあろうかと思いますが、当事者に国土交通省が入ってるとしますね。ちょっと国土交通省は鉄道局じゃないんですけれども、水の管理、国土保全局ですか、ここが水利権の大本締めなんですね。ですから、そこがJRと、あるいはそういう対価のですね、やりとりをして、というようなスキームをですね、国土交通省が把握したときに、それが適法であるかどうかっていうのは、同じ省内にそれを明確に法的に判断できるところがありますのでね、今そのスキームが示されているわけではありませんし、また、県はその当事者ではありません。ですから県としては、その水が返ってくるという仕組みができれば、これはもう万々歳であると、ありがたいっていうことで、留めておくので良いのではないかなと。例えば、水利権の問題に関わるとなると、それが対価を払うJR側と対価をいただくどこかとすると、それと国土交通省の問題が当事者になりますので、そこで法的な判断をしていただければいいのかなと。ただ、県がというよりもですね、知事がというよりも、それはやっぱりどちらの社でしたか、やはり大学の先生が、それはちょっと組み方によっては、そういう問題もありますよという御指摘がありましたので、その点に言及されたんだと思います。これは制度スキームでそこら辺のところは、上手くやってくれるんじゃないかなと。法に触れないようにっていうふうに思っております。

 

(記者)

そうするとその制度スキームが法に触れないかどうかってことを確認する作業っていうのは、県の専門部会でやる考えは全くないというこですか。

 

(職員)

県の専門部会でやるっていうよりも、県の方は、水がそういうスキームを作っていていただいて戻ってくる、ということは県にとって何もデメリットありませんね。だけど、水利権を、要するに、何か対価で売買するような形のスキームを作って問題になるのは、やはり、そのJRとか東京電力とか国土交通省そのものなんですね。なぜかと言いますと、例えば私、企業局の次長やってました。これは10年に1回水利権の許可をもらうって大変なんですね。やっぱり企業局ってのは、工業水道もどんどん水の量が落ちてますので、国土交通省はその分の水はお返しって、言うような、やっぱり指導を受けるわけです。確かに工業用水道はどんどん減ってるじゃないですか。そうすれば水利権はその分返ってくるんですね。10年ごとに。ですから、やはりその指導は適切だと思います。水利権の。そうすると、今回の場合もそういう法に触れるかどうかは、まさに当事者の中で、その当事者、その利害関係にある当事者の中で話をして、法的にどういうふうに考えるかということですから、当然、国土交通省は、ここ水利権を所管している部局を持ってるわけですから、それは違法ことをするわけじゃないと思いますので、その辺は私は安心を、個人的にはしております。

 

(記者)

個人的にしてるのかどうかはいいんですけども、田代ダム案が提案された県の専門部会の方で、これが法的にもクリアとなって、実施できるってことを確認するのが、議論の筋のような気も思うんですけれど。

 

(職員)

そこはちょっと私もすいません。この問題をですねやってるわけじゃないんですけれども、つまりそれって言えるのかなってことなんですよね。専門部会で。

 

(記者)

最終的に言えるかどうかじゃなくて、専門部会として、この現状、東電とJRで、まとまったその中のスキームが問題ないっていうことを国交省でもJRでもしっかりと説明するっていう審査が必要じゃないかってことですか。

 

(職員)

というかですね、今、言いましたように、そこに国土交通省が仲介役というか、行司役に入っていて、国土交通省そのものが水利権を所管しているわけです。そうしますと、県の専門部会に対して何らかっていう前に、そのスキームを決めるときには、国土交通省のチェックが入るんじゃないでしょうかね、やっぱり。そうしますとね、そうしますと、県の専門部会で何かこのスキームは法律上問題があるっていう議論を先に先行してやるかっていうと、そういう場面は、ちょっとリアルに考えてないんじゃないかっていう気がするんですよ。当然そこでスキームを作るときは国土交通省はメインでしょうから、水利権の問題ですので、それはだって、そういうものを出したら、また県内だとか、利水者の皆さんだとか、結局、あるいは全国の水利権を担当してる方からですね、本当は、例えば工業水道だってもう1回企業立地して戻せるかもしれないと。そうじゃなくて、ここに据え置いて欲しいっていう気持ちはあるんですけど、実際、落ちてるのこの水の量をみて国土交通省が認可されてるんですね。ですから、水利権で何とか全国のですね、産業用だけじゃなくて、その生活用水も含めて、全国の国民全体に関わっている問題なんですね。そこで例外を作れるかっていうと、なかなか作れないのではと思ってます。だから、県の専門部会に下りてくる前に、そういう法的な問題は当然しっかり国土交通省なりがチェックしていただいて、適法なものが出てくるのではというふうに考えております。

 

(記者)

そうなると、先ほど冒頭知事がおっしゃった水利権に関するグレーだといっている発言と矛盾してないですか。

 

(職員)

いや、矛盾しないと思いますよ。それはどちらの新聞社さんでしたか、ちゃんと専門家の方が、そのスキームの組み立て方によっては、水利権を禁止されている河川法上、水利権の売買にあたってしまう場合もありますよ、っていう記事がありましたよね。ですから、それを懸念しているわけで、そういうことがないように。だけど、今、ここまで持ってきて、当然そこには国交省が水利権者として、水利権を所管してるところとしてチェックするでしょうから、今、記者さんも質問されてますけど、記者さんも多分、記者さん書いていただいたあの立派な記事を読みますとね、多分、記者さん自身も懸念を持たれてると思うんですけれども、そこはやっぱり、そこをしっかりみる機関がちゃんとあるというようなことです。懸念を抱くのは当然、知事もそうでしょうし、われわれも記者さんも、これに関わってる人はみんな懸念抱きますけど、だけど法的な、その解釈権限っていうのを持ったところがしっかりそこに当事者として入ってますので、上がってくるときにはスキームが適法なものが上がってくると。懸念を表明してるってのは大事じゃないですか。それでなければ、そのまま行ってしまうかもしれませんし、ですから、だからこそ知事も発言しますし、新聞社もああいう識者の見解をこういう場合はちょっと懸念があるというのを記事にしていただいたんじゃないでしょうか。

 

(記者)

わかりました。ごめんなさい、もう1点知事にお伺いしたいことがあります。

 

(知事)

法律を担当していただいてる天野参事でした。

 

(記者)

あと国の有識者会議の生態系の保全の話なんですけども、先日、報告書案の修正版が出まして、そこには県が11月1日に出した意見書が反映されてるとみられる修正箇所なんかも見受けられまして、例えば、トンネル掘削前の状況を秋だけじゃなくて、年変動も含めて把握するっていう表現だとか、あと、物理的環境の影響を受けやすいと考えられる生物群の検討を行うっていうようなことも、修正とか加筆されていまして、ここら辺は11月1日に県が出した生態系に対する影響も事前に調べてくださいよっていうところの意見を反映してるかと思うんですけども、知事の考えとしては、こういった考え方の反映だけじゃなくて、具体的にどういった生物群が影響を受けるのかっていうところまで、国の方の有識者会議で議論して欲しいっていうことをおっしゃってるですか。

 

(知事)

もともとそういうことを議論していただくための有識者会議だったと認識しております。

 

(記者)

県の考え方を反映した報告書ができて、それでまたあの県の専門部会で議論を再開するとなると、ある程度、県の考え方に則した議論になるという利点もあるかと思うんですけども、それでは駄目だということなんですか。

 

(知事)

ともかくその都度ですね、うちの本部長が専門部会の見解を踏まえて、有識者会議に意見を出してるわけですね。これが無視される場合も、今回のようにある程度概論の形で取り入れていただいてる場合もありますので、有識者会議として最大限、今できることがここまでだということでありますので、われわれとしては残されている論点を、専門部会で議論するという仕事が残されているということです。

 

(記者)

残されてるんですけど、これ先日の森副知事は、その議論の継続を国有識者会議での継続を求めたんですけども、それは違う言い方をすれば、この今の状況、報告書案の内容で、県の専門部会に議論が返ってくると、なかなかまた議論が県とJRの間で議論が進まないっていう懸念が、また現段階でも生じているっていうことでしょうか。

 

(知事)

そういうことですね。そういうことです。

 

(幹事社)

ありがとうございます。そのほか。

 

(記者)

中日新聞です。今の生態系の話に関連してなんですが、生態系の有識者会議の議論を聞いていると、県の立場としては、生物の影響予測や調査が不足しているというお立場だと思うんですが、有識者会議の議論を聞いていると、そういった新たに調査をするとなると、5年以上、時間がかなりかかったりとか、そもそも上流部の調査をするのに安全性が確保できないとか、そういった難しさも説明していると思うんですが、そういった県の予測だとか調査に対する調査に関する制限というか限界というか、そういうことがあるということは、知事はどうお考えですか。

 

(知事)

そういうところを相手にしているということですね。何しろ標高1540mのところに工事現場を置いて、そこで仕事をするんですから。ですから極めて厳しい自然環境の中で仕事をすると。そこに息づいている生物にどういう影響を与えるかということについてもですね、かなり専門的に御存知の方もいらっしゃるわけです。その方たちの御懸念というのは、やっぱり尊重しなくちゃいけないと。なぜかと、いわば南アルプスの生物群に成り代わって、これはどうなんですかというふうにおっしゃってるわけですから。ですから、問題は個別具体的なわけです。調査が難しいから、もうこのあたりでやめたらいいではないかというふうなことはできません。

 

(記者)

危険なところを相手にしていると調査が難しいから、まるっきり行わないことは、おかしいとは思うんですが、もうJRはいろいろ調査もされていたりとか、する中で、その命を賭して、まだ調査が必要というお考えなんでしょうか。

 

(知事)

とにかく山小屋もですね、二軒小屋も、10月から連休までは閉じられるわけですね。ですから、それ以外の時に調査しなくちゃいけないと、そういうところを相手にしてるわけです。しかし生態系にダメージが与えられるとですね、取り返しがつきませんから、そういうことのないようにするのは事業者の責務だと思います。

 

(記者)

ちょっと意見に近いんですが、県として影響予測や調査が不十分だとは言うんですが、もう少しどこの調査をだとか、こんな生物をして調査してほしいだとかそういったことを具体的に、県の方から示すことも必要なんじゃないかなと自分は思うんですが、その意見についてはどうでしょうか。

 

(知事)

示されてると思いますよ。

 

(記者)

十分に示されているとお考えですか。

 

(知事)

示されてると思います。専門家がいますから。

 

(記者)

わかりました。じゃあ、もう1個だけ。知事は度々、ユネスコ・エコパークの保全を、国際的な責任だとか、国際公約だというふうにおっしゃると、おっしゃってると思うんですが、ユネスコ・エコパークの理念もいろいろ一応確認したりするとユネスコ・エコパークは何かというと、自然を厳格に保護することが主目的の世界自然遺産とは別で、人間の干渉を含む生態系の保全と社会経済活動の両立を目指す地域だというふうに、理念を掲げられてると思うんですが、知事、保全だけを強調するのは違うんじゃないかと思うんですが、それはどうですか。

 

(知事)

ともあれ南アルプスがですね、本州の中で、3000m級の生物が最も多様に分布しているところであるということが、そういう自然条件がなければ、エコパーク、これバイオスフィアリザーブというのが、正式な名称ですから、認定されなかったと思いますね。そしてまた、仮にその人間の活動によって守られてるっていうか、守るという形での活動ではなくて、それを破壊するという活動であれば、10年ごとだと思いますが、あと2年後(正しくは、「1年後」)にですね、チェックが入るわけです。ですから、当然、今回は仮にトンネル掘った場合にどうなるかということについての意見がですね、論点になるのではないかと思います。というのは、ユネスコ・エコパークに認定されたのは、2014年だったかと思いますけども、環境大臣意見が出たのは2011年ぐらいだったかと思います。すなわち、エコパークに認定される前ですね。しかしエコパーク認定されることを前提にして、この地域の環境を保全するというのが環境行政の使命であると言ってるわけです。ですからエコパークと、その自然環境の保全というのがですね、環境省として不可分のものというふうに認識してるということではないでしょうか。

 

(幹事社)

ありがとうございます。その他質問ありますでしょうか。それではその他の質問に移ろうと思いますが、他に質問がある方はいらっしゃいますか。




一般質問(逢初川土石流災害公文書関連)

(記者)

すいません、静岡新聞です。熱海の土石流の行政対応の関係でいくつか質問させてください。前回ちょっと途中で会見が終わってしまったので、ちゃんと答えていただいてない部分をお聞きしたいんですけれども、知事その、文書を差し替えれば問題ないんだという、カラーの文書を白黒にしてたんだけど、見えなくなってたんだけども、文書を差し替えれば問題ないんだということでしたが、実際には検証漏れはあるわけですが、今回、再検証、再発防止のために再検証ということでしてると思うんですが、これは検証漏れがないようにということをしっかり指示をされてるんでしょうか。

 

(知事)

しっかり指示というよりは、検証漏れがあったらいけないと思っております。それは共通の担当者の認識です。

 

(記者)

指示はしてないんですか。

 

(知事)

実質指示されてるのと同じでしょう。

 

(記者)

指示されてるという理解でよろしいですか。

 

(知事)

そうです。あなたが問題提起されたことについては、1つ1つチェックしてもらっておりますから。

 

(記者)

その1つ1つチェックのところなんですけども、前回の会見でちょっと御指摘させていただきましたが、文書の白黒化によって、わからなくなっていた部分というのをちゃんと整理したうえで、検証作業に臨むべきではないかというふうに御指摘させていただいて、御意見として承るということだったと思うんですがその後、そこの対応についてはどうされるお考えでしょうか。

 

(知事)

これ何度も同じことをお答えしてるかと思いますけれども、故意に不都合な事実を隠蔽するという、そういうことであれば本当に隠蔽ですけれども、そういう事実、また意図もなかったということで。白黒で見えませんよということであれば、即ですね、見えるように替えているということでございます。

 

(記者)

その白黒で見えなくなった部分は何なのかということをきちんと整理して、それで検証漏れがあった部分をもっと明確にして、検証作業を進めるべきじゃないんですかということだったんですが。

 

(知事)

ですから、この膨大な資料の中で、カラー写真の部分が白黒になったところがあってそれがどうしてかということについては、指摘があったところについて、各部局がチェックをいたしまして、今、申しましたように、隠蔽の意図もなしと。そして、個人情報が漏れないようにするために、黒塗りをするということに従事していたと。しかし、指摘があった部分については、即その誰もがわかるようにしたということでございます。

 

(記者)

すいません。質問に答えていただいてないような気がするので、もう一度お願いしたいんですが、その整理する作業というのはされるんですか。

 

(知事)

いや、どの部局がどういうふうにして白黒にしたのかということについて、こちらでも何度も担当者がお答えしているかと思います。

 

(記者)

白黒化の経緯については聞いてきたんですが、今聞いてるのはそういうことではなくて白黒化をしたことによって、わからなくなっていた状況という、情報というのがあるわけですよね。それをきちんと、これがわからなくなってたんだということを明確に示したうえで、検証作業を進めないと検証漏れになるんじゃないかということを懸念して、そういう御指摘をさせていただいたんですが。

 

(知事)

どれがわからなくなってきたかというよりも、そのカラーによって何がわかるかということですね。それにおいて、指摘があったところが、そのなぜこの問題になってるか、問題にならないのかということは検証はそれぞれしてます。

 

(記者)

整理をして検証してくれてるということでよろしいんですか。白黒化でわからなかったことを。

 

(知事)

そうですね。

 

(記者)

わかりました。それからもう1点すみません、文書の問題で。

 

(職員)

知事のスケジュールがございますので、この辺で最後していただきたいと思います。もし細かい追加の質問があるようでしたら担当課が来てますので。

 

(記者)

知事にお願いしたいので、すいません。文書問題の関係でなんですけれども、知事、今までですね、複写機の設定を変更して再現できた白黒の文書をですね、どういうふうに方法でやったのかということを複写機の保守業者が再現したというふうに説明をされてきていると思うんですが、そのことについては、私も一度確認してみたところ、文書は再現できてないということがわかったんですけれども、その辺りは文書が再現できたというふうなことを今まで説明されてきたのは、何を根拠にそういうふうな説明をされたんでしょうか。

 

(知事)

この点はですね、はい、お願いします。

 

(経営管理部総務局長)

すいません、総務局長の内藤と申します。再現の話は、法務課の文書とですね熱海土木の文書があるんですけど、法務課の文書については、確かにその知事はですね、保守業者に聞いてどうのこうのっていう説明は知事はされてないと思います。

 

(記者)

それはされてます。

 

(経営管理部総務局長)

法務課長が言ったんじゃないすか。

 

(記者)

知事がされてます。8月8日の記者会見で、業者に頼んで、然るべくやったらそうなることがわかって意図的にやったのではないという理解になりました、と。

 

(経営管理部総務局長)

そうですか。保守業者に、結局ですね、どういう設定をしたかっていうと、みんなもよく覚えてないもんですから,どういうことかっていうのを、保守業者に聞いたところですね、カラーの文書を、白黒文字モードっていう設定すると、ああいうふうに写真が黒潰れすることがあるよっていうことを聞いて、それを確認したうえで担当した職員に聞き取りをしたところ、そういう設定した覚えがあるっていうことだったもんですから。

 

(記者)

そこの事実関係が間違っていて職員は言っていないふうなことを、熱海土木では言ってるんですけれども。

 

(経営管理部総務局長)

私は法務課を所管してまして、法務課では少なくともそうだったと。熱海土木はですね、ただ結果としてああいう同じ現象になってるんですよね。

 

(記者)

いや、そこが同じ現象にならなかったというのを確認しています。

 

(経営管理部総務局長)

どういう設定をしたかはわからないですけど、

 

(記者)

どういう設定というか、白黒文字モードで設定して、再現できなかったと。

 

(経営管理部総務局長)

熱海土木は白黒モードで設定したとも言ってないですけどね、別に。白黒モードでやったのは法務課のコピー機であって。

 

(記者)

そうするとこれまでの文書で全て再現できているわけではないということ。

 

(経営管理部総務局長)

熱海土木のコピー機でも再現できたというふうには聞きました。

 

(記者)

そこが間違っていたということですね。事実関係として。

 

(経営管理部総務局長)

ただ再現できたと聞いたことは間違いないです。

 

(記者)

それを知事に報告してたということですか。そうするとそれ間違った状況を報告してたということですか。

 

(経営管理部総務局長)

間違った状況で無くて、再現はできました。熱海土木においても再現できましたっていう報告を。

 

(記者)

再現できてないんですよ。そこは確認されましたか。

 

(経営管理部総務局長)

できたというふうに聞きました。

 

(記者)

できてないので、もう一度確認した方がいいんじゃないですか。

 

(経営管理部総務局長)

それでは確認します。はい。

 

(幹事社)

ありがとうございます。それでは知事の定例を終わりたいと思います。ありがとうございました。

 

(知事)

ありがとうございました。

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